ジャック・ドーシー氏、「Bitchat」を発表──ビットコインにインスパイアされたオフライン暗号化メッセージングアプリ | CoinDesk JAPAN（コインデスク・ジャパン）

• ジャック・ドーシー氏は、インターネットを介さずに完全に暗号化された通信を可能にする分散型メッセージングプロトコル「Bitchat」のホワイトペーパーを公開。
• BitchatはBluetooth Low Energy（BLE）経由で動作し、近くの複数のデバイスがメッシュネットワークを形成し、メッセージをホップバイホップで中継できるようになる。
• ビットコインが金融における中央集権的な仲介者への依存を排除するのと同様に、Bitchatはデジタル通信から中央集権的な権限を排除する可能性がある。

ツイッター（現X）とフィンテック企業ブロック（Block）の創業者、ジャック・ドーシー（Jack Dorsey）氏は、インターネットを介さずに完全に暗号化された通信を可能にする分散型メッセージングプロトコル「Bitchat」のホワイトペーパーを公開した。

6日に公開されたホワイトペーパーによると、BitchatはBluetooth Low Energy（BLE）を介して動作し、近くの複数のデバイスがメッシュネットワークを形成し、メッセージをホップバイホップで中継できるようになる。

メッセージが送信されると、一時的なノードとして機能する近くの複数のデバイスを経由して受信者に届くため、オフラインや検閲環境にも順応できる。

メッセージはCurve25519とAES-GCMを使用してエンドツーエンドで暗号化され、意図した受信者のみが読むことができる。このプロトコルはメタデータを収集せず、ユーザーIDは難読化され、メッセージはユーザーが明示的に保存しない限り受信後に自動的に消去される。

ホワイトペーパーにビットコイン（BTC）、暗号資産（仮想通貨）、ブロックチェーンに関する明示的な言及はないものの、ドーシー氏はBitchatを「分散型ピアツーピアメッセージングアプリケーション」と表現。これは、ビットコインのホワイトペーパーの序文で、ビットコインが「電子マネーのピアツーピアバージョン」と表現されていたこととの関連を想起させる。

ビットコインが金融における中央集権的な仲介者への依存を排除するのと同様に、Bitchatはデジタル通信から中央集権的な権限を排除する可能性がある。